つっぴ君と 情熱の長崎ちゃんぽん

つっぴ君は長崎ちゃんぽんが大好きです。
長崎ちゃんぽんリンガーハットの、ちゃんぽんです。
本場で老舗の長崎ちゃんぽんも食べましたが、リンガーハットには遠く及ばなかったそうで、以来つっぴ君はリンガーハット以外のちゃんぽんは好んで口にはしていません。
SAKU×2の長崎出身浪人生さんも一番おいしいのはリンガーハットのちゃんぽんと断言していますから、日本一といっていいのでしょう。


車で行ける近隣のリンガーハットにはほとんど行きましたし、電車の場合のリンガーハットもどことどこ、と探して食べに行きました。
ドライブしている時も、あの緑色のとんがり屋根を発見すると、リンガーハットか否かを確かめに行きました。そうするうちに私が「とんがり屋根があるよ!」と報告しても、つっぴ君は一瞥して「あれは違う」と断言し得る動体視力を備えるまでになっていました。


オーダーは常に「ダブルちゃんぽんセット餃子6個」でした。季節限定霜降り白菜ちゃんぽんとか、新商品ピリ辛ちゃんぽんなどには目もくれず「ダブルちゃんぽんセット餃子6個」から軸がぶれることは一度もありませんでした。
食べ方は、餃子のたれやラー油は無用。餃子はちゃんぽんをそこそこ楽しんだ後、ちゃんぽんのスープに浸して食べるのです。
普通、餃子はちゃんぽんの前に出てくるものですが、つっぴ君にはありがた迷惑だったようで、ほったらかしで冷めてゆく餃子を「1個、ちょうだい」というと「やだ」と言われたものです。


毎日でも食べたいほど好きだったつっぴ君は、近所でお店が閉店するたびに「あそこにリンガーハットが入らないかなぁ〜」と言っては、コンビニや薬屋が新規オープンするのを苦々しく見つめていました。
シムシティ」でリンガーハットが建てられたり、「ザ・リンガーハット」っていう経営シミュレーションゲームがあったら、つっぴ君はきっと熱心に遊んだことと思います。