つっぴ君と 斉藤由貴さん

つっぴ君は斉藤由貴さんが好きでした。


高校生の頃は、アイドルや芸能人で誰が好きという話はしたことがありませんでした。小中学生時代の思い出を話す時も、そういう話題は出て来た事がありませんでした。それが大学生になったとたんに「斉藤由貴、大好き!」と言い出したのです。
斉藤由貴さんといえば「青春という名のラーメン」のCMが、ちょうど高校3年生の頃でした。その頃から好きだったのに内緒にしていたのか、遅ればせながら大学生になって、やっと気がついたのかはわかりませんが、「大好き!」と言い出したら、もう「それはもう大好き!」な様子でした。


ポニーテールも好き。耳元の後れ毛も好き。たっぷりギャザーのよったジャンスカも好き。でも白いワンピースも好き。


映画「恋する女たち」を借りてきた時は「高井麻己子がディスコクィーンには無理がある・・・」と言いながら、熱心に観ていました。山形土産らしい「はね駒」の由貴さんが描いてあるお菓子の袋は、いまだに保管してあります。2年前の昼ドラに由貴さんが主演したときは、入院中のお楽しみとして、お風呂の時間もやりくりしてサンルームの大きいテレビで観ていました。この頃は「手紙を書いたら、つっぴ君に会ってくれるだろうか」と本気で考えることもありました。


つっぴ君は、斉藤由貴さんの歌も好きでした。大学生の頃「チャイム」というアルバムをよく車で聞いていて、その中の「SORAMIMI」という曲がお気に入りでした。
「星がささやく あなたが好きです」のところで「好きです」というモノローグが入るのですが、ささやくように運転席の足下のスピーカーから聴こえるのです。それがとても嬉しそうでした。


斉藤由貴さんは、つっぴ君の理想だったと思います。一目会えたら、どんなに喜んだでしょう。やっぱり手紙を書けばよかったと思っています。



「SORAMIMI」斉藤由貴
http://www.youtube.com/watch?v=1IzUYWE9h4k