つっぴ君と 大好きな任天堂(改)

つっぴ君は、結婚するまで花札をしたことがありませんでした。


長野に遊びに行った時、花札しようと誘ったら「おにいさん、花札知らない」と言うのです。小学校の修学旅行までには花札は覚えているものと思っていた私は、とても驚きました。とにかく買いに行こうとコンビニへ行き、お目当ての花札の箱を裏返した私が「任天堂じゃない!」と言うと、「花札って任天堂なの?」と不審な顔をしました。花札と言ったら任天堂です。任天堂花札から始まったのです。という私の蘊蓄を聞き流し、つっぴ君は初めての花札に挑戦したのでした。
花札自体はルールさえ覚えれば難しいものではないのですが、私に教わって私に負けたことが、たいそうお気に召さなかったようでした。「つまらんのぅ!もうやらない!それ、返してきて!コンビニに返してきて!」と言うと、この時ばかりは本当に「もうやらない」を貫き、二度と私と花札では遊んでくれませんでした。


しかし、長野のトレーラーハウスは居間にしかテレビはなく、父に「おやすみなさい」と言った後は、何も遊ぶものがないのです。私は「オセロしよう」と、部屋にあったオセロを広げました。オセロはつっぴ君ももちろん知っており、さあさあ!と尋常に勝負となりました。
が、私に負けたことが、またもたいそうお気に召さなかったようで「つまらんのぅ!もうやらない!君とは絶対オセロはしてやらんからの!」とお布団に入って、ぷいっと向こうを向いてしまいました。そして、オセロも宣言通り、二度と私とは対戦しませんでした。


どこかへ妹も一緒に旅行へ行ったとき、コンビニで花札の箱を裏返した妹が「あ!任天堂じゃない!これ、偽物だよ!」と言いました。つっぴ君は「◯◯ちゃんまで、言っとる。君ら本当にゲーマー姉妹やのぅ」と感心していました。




GWということで、昨日、妹夫婦(ハコ)ともう一人の妹のご主人と麻雀をしました。汚名返上に燃えていた妹夫婦(ハコ)のご主人は見事優勝を飾り、2位は私、3位はもう一人の妹のご主人、ビリは妹(ハコ)となりました。この結果を厳粛に受け止め、今後妹夫婦を「ハコ夫婦」と呼ぶことはやめ、「ハコ夫婦」呼ばわりをしたことにつきましては誠意ある対応をしてゆきたいと思っております。
夫婦(元ハコ)にしようかなぁ。夫婦(山崎)にしようかなぁ。