つっぴ君と AMラジオ

つっぴ君は、ラジオ、それもAMラジオが好きでした。

伊集院光オールナイトニッポン」が好きで、録音したものを車の中で聞いていました。大学4年生の頃に始まった番組なので、通学のお供でもあったと思います。
第一部が大槻ケンヂだったので、その流れで聞き始めたのかなぁと思うのですが、気づいた時には大の伊集院光好きになっていて、もう手に負えませんでした。
ちょうど体型的にも親近感を覚えつつあったのでしょう。カレーライスは飲み物だとか、水を飲んでも汗をかくとかという話や、渋谷にあるXL専門店のネタなどを気に入っていたようです。芳賀ゆいというヴァーチャルアイドルネタでも盛り上がっていた頃でした。芳賀ゆいの写真集は見た記憶もあるんです。
新田足立高校声楽科卒業のイタリア帰りのオペラ歌手、というふれこみを、私は最近まで信じていました。


昼間に欠かさず聞いていたのは「吉田照美のやる気まんまん」です。これは私も大好きで、よく小俣さんの真似をしては「違う」「ちょっと違う」とダメ出しをされました。平日の午後は13時前から文化放送に周波数を合わせて待っているくらいで、お昼ご飯も13時には車に戻れるように食べていました。たまに旅行先でのドライブで、この放送が入らなかったりすると、がっかりしていました。


照美さんのやるまんが終わると、「鶴光の噂のゴールデンアワー」でした。これは私は好きではなかったのですが、つっぴ君は大好きで、決してラジオ権を譲ってはくれませんでした。これも終わると長いAMラジオ時間は終わり、NAC5(埼玉のFM)に移るのです。


つっぴ君は自分は無口なのに、テレビもラジオも人の声ががやがやするのが好きなようでした。そういえば私の実家に遊びに来ても、何と言って話すわけでもなく、賑やかな居間の少し後ろの方で、テレビの音や、たわいのない会話を聞いて過ごしていました。
つっぴ君の実家は親戚からご近所さんから、大人から子供までお客さんの絶えない賑やかな家だったそうです。つっぴ君は「うるさい」とお冠で、部屋にこもって挨拶にも出なかったそうですが、身体にしみ込んだBGMは人の声だったのかもしれません。


たまに午前中から出かける時、つっぴ君が好んで聞いていたのが「ラジオ人生相談」でした。
これだけはやめてくれと、かかるたびに抗議をしましたが、私がいやがるのが面白いらしく、私の猛抗議をひとしきり楽しむまで番組を変えてくれませんでした。


http://www.youtube.com/watch?v=f3yIUfSnqH8
筋肉少女帯伊集院光のコラボ「これでいいのだ」です。
ライブなので伊集院光の声が入っていませんでした。