つっぴ君と 家内安全の気配り

つっぴ君と結婚して、まず驚いたのは、つっぴ君が休日でも朝起きると綿シャツとジーパンに着替えることでした。きちんと着替えた上で、ごろごろとか、だらだらとかするのです。私は外出するのでなければ一日パジャマでかまわないタイプですので、お互いに「何故、着替えるのだろう?」「何故、着替えないのだろう?」と思っていました。
しかし、水は低い方へ流れるもので、やがてつっぴ君は一日中南国スタイルで大丈夫なヒトになってゆきました。


また、つっぴ君は外出ついでに甘いものを食べて帰る習慣がありませんでした。最初のうちは、私が外出先で「喉が渇いたー」と言うと「水飲め」と答えていましたが、やがて「喉渇いた。コーヒー、コーヒー」と自ら言うようになり、私がドーナツ食べたさにミスドに入ったりしてしまうと、つっぴ君は喉の渇きを癒すために飲茶セットを頼んでいました。お茶をしに入ったお店に長居をすることには慣れませんでしたが、ちょっと寄ってケーキだのアイスだのを食べることには、すっかり馴染んでいきました。


つっぴ君は、日常的に妙な関西弁を話していました。また、自分のことは「おにいさん」あるいは「つっぴ」と呼んでいました。妙な関西弁は、たぶんダウンタウンの真似から、始まったのではないかと思います。「おにいさん」は高校の頃、みんな「おにいさん」「おねえさん」と呼び合っていたのが定着したもので、「つっぴ」は私の家族がつっぴ君をそう呼ぶのを、そのまま自分でも使うようになったようでした。
擬音・擬態語もよく使っていました。ぷっくぷくとか、ふわっふわとか、もっちりとか、ぷよぷよとか、主に私に対してちょっとした悪気をもって使用していました。
なので、つっぴ君の話し言葉を文字にすると、ずいぶんかわいらしいかんじになるのです。


ある日、つっぴ君が「俺」と言ったことがありました。誰かと一緒にいた時です。私は耳慣れない「俺」にずいぶん驚きました。そういうと、つっぴ君は「君に“俺”って使うと怖がるでしょ」と答えたのでした。つっぴ君は自分が「俺」に始まるいわゆる「男言葉」で話すと、私が萎縮すると感じていたようでした。私は気がつきませんでしたが、きっとそういうことがあったのでしょう。妙な関西弁も、そのためでした。


何回か会社の方とご一緒させていただく機会がありました。そういう時のつっぴ君は、いつもよりうんとハキハキしていて、表情も少し偉そうでした。会社で撮ってもらった写真には、やんちゃそうな顔をした姿がありました。外では、TPOに合わせて大人だったり、男の子っぽかったりしたのかなぁと思います。



http://www.youtube.com/watch?v=RY8IdI3NiPI
ダウンタウンガキの使いやあらへんで」の罰ゲーム。
このビデオがもとで、こっぴどく怒られた思い出があります。