つっぴ君と バラエティのお作法

つっぴ君は、バラエティ番組が好きでした。とんねるずダウンタウン、99はもちろん、ジャニーズ系、モー娘。系バラエティも欠かさず観ていました。


平日に休みをもらうと、朝のニュースバラエティから「笑っていいとも」「ごきげんよう」昼の情報バラエティと、絶え間なくバラエティ番組を観ていました。私はレギュラーが妙に結託していたり、コメンテーターがやたら激昂する独特な作りが苦手でしたが、つっぴ君に言わせると「そこがいいんやん」ということでした。東京MX-TVの夕方のニュースバラエティも、どこで知ったのか観ていて、マツコ・デラックスも早々にチェックしていました。


つっぴ君には「朝まで生テレビ」もバラエティの一つだったようでした。「お互い信頼しあっているからこその、あの進行」と、まるでプロレスを観るかのように、放送を楽しみにしていました。もちろん侃々諤々の激論も楽しんでいましたが、ヤジや非難の応酬も場外乱闘のようにおもしろがっていました。


それほど熱心にバラエティを観ていたつっぴ君でしたが、番組の内容は全く信じていませんでした。タレントのチャレンジ物などを私が真剣に観ていると、「君、あれはあいつが作ったんとちゃうで。スタッフさんが作っとるんやで」と言い、思わぬハプニングに混乱する現場などには「あれ、台本通りやで」と解説をしてくれました。おかげで、私は楽しみに観ていた番組をいくつもなくしました。
それなのに、つっぴ君は決してバラエティを観ることをやめませんでした。子供の頃から「巨大つちのことの死闘!」や「今日!あなたもスプーンが曲げられる!」や「猿か人間か!オリバー君来日!」などで目の肥えていたつっぴ君は、うわべの「本当かどうか」ではないところで楽しんでいたのかなぁと思います。


今日、「めちゃイケ」を観ていて、思い出しました。