つっぴ君と、出勤の憂鬱

つっぴ君は、残業、徹夜はずいぶん頑張りましたが、朝の出勤の時はしょんぼりしていることがよくありました。毎晩遅くまで深夜番組を観ていたつっぴ君は、朝起きるのが大変だったのです。 目覚まし時計のアラームは1時間に4回も鳴るようにセットしてありま…

つっぴ君と 二人のおとうと

つっぴ君は、もともと弟のいるおにいちゃんでした。私と結婚して二人のいもうとが出来、いもうとたちが結婚するにつれ二人のおとうともできました。 つっぴ君は、二人のいもうとには本当は甘いおにいちゃんでした。無口なために最初は怖がられていましたが、…

つっぴ君と マシュー・南

つっぴ君は深夜のテレビ番組が好きでした。「冗談画報」や「イカ天」「カルトQ」、「鉄腕ダッシュ」も深夜時代からのファンで、ゴールデンに移ってからも欠かさずみていました。 中でも「面白いから!」と熱烈に私に観るよう薦めた番組の一つが、「Matthew's…

つっぴ君と 二代目の猫

つっぴ君は、初代、二代目と猫を飼っていました。初代は結婚して3年目、二代目は3年前に、拾ったり、もらったりした猫です。 初代は駅の植え込みで拾いました。ペット禁止の賃貸マンションに猫を拾ってきた私に「飼い主探さないと」とは言ったものの、里親…

つっぴ君と おいしい会津の旅

つっぴ君は 会津で生涯最高においしい餃子と出会いました。 私たちが会津まで見に行った歴代藩公祭は結構有名だったようです。宿がなかなか予約できませんでした。市内を離れれば温泉もあったのですが、朝から行列が見たかった私は市内のホテルに予約を入れ…

つっぴ君と 誰かのお墓参り

つっぴ君は、ずいぶん前に会津に旅行へ行ったことがありました。 秋の連休に「会津歴代藩公祭」というイベントがあるのです。武者行列や薪能などのイベントがありました。いつもは旅行に行くとなると天気や混雑を心配するつっぴ君ですが、この時は行きたいと…

つっぴ君と お風呂

つっぴ君は、お風呂が好きではありませんでした。家では、しばしば、どちらが先にお風呂に入るかで喧嘩になりました。 二人とも、何かをしろと言われるのが好きではありませんでした。言われるほどに、したくなくなるのです。でも観たいテレビの時間は迫って…

つっぴ君と おうちデザート

つっぴ君は、甘いものも好きでした。それも、家でいっぱい食べるのが好きでした。 ケーキなら不二家のチーズケーキのホールでした。コストパフォーマンスと味とで最も優れていたようで、買ってきて一切れ、食後のデザートに一切れ、寝る前のお楽しみに一切れ…

つっぴ君と スリムアップ大作戦

つっぴ君は、高校生の頃は痩せていました。 本人の申告によれば「大学の卒業制作の時に徹夜しては夜食を食べていた」ために、太ったのだそうでした。就職して、よく働きよく食べよく飲んだつっぴ君は、社会人として、また少し重みを増していたようです。結婚…

つっぴ君と どうぶつたち

つっぴ君は、どうぶつが好きだったようです。 新婚旅行で熊本の「阿蘇熊牧場」に行ったことがありました。 牧場といっても、小さなスタジアムのような建物で、フィールドを取り囲むように巡らせた通路から、熊たちを見下ろすように出来ていました。そこにい…

つっぴ君と かわいいおさるたち

つっぴ君は、おさるが好きでした。 伊豆だ、河口湖だと、よくおさるを見にでかけました。一番のお気に入りは波勝崎苑でした。 伊豆の向こう側に回って、すすきの原の間の急カーブを何回も折り返しながら坂を下ると、波勝苑の入り口でした。駐車場に車を止め…

つっぴ君と 妻の服装 

つっぴ君は、あまり私の服装やヘアスタイルに文句は言いませんでした。斉藤由貴さんみたいになってくれと言えば角が立ちますし、「音楽の先生みたいなかんじ」が好きだと一度だけ聞いた覚えがあります。 ある日待ち合わせの場所にやってきたつっぴ君のカロー…

つっぴ君と 二人のいもうと

つっぴ君には、結婚して二人のいもうとができました。 いもうとたちは、つっぴ君を「つっぴさん、つっぴさん」と慕ってくれ、似顔絵を描いてくれたり、お誕生日だクリスマスだとプレゼントをくれました。つっぴ君も二人を可愛がっていて、どこへ行きたいと言…

つっぴ君と 大好きな任天堂(改)

つっぴ君は、結婚するまで花札をしたことがありませんでした。 長野に遊びに行った時、花札しようと誘ったら「おにいさん、花札知らない」と言うのです。小学校の修学旅行までには花札は覚えているものと思っていた私は、とても驚きました。とにかく買いに行…

つっぴ君と 長野旅行

つっぴ君は、うちの最初の義理の息子でした。私の両親はとてもかわいがっていました。 しかし、その可愛がり方は「これ食べなさい」「これも食べなさい」「こっちも食べなさい」「まぁ!全部食べたの?じゃぁ、これも持って帰りなさい」というもので、私はと…

つっぴ君と お出かけ奉行

つっぴ君は、外出に際して常に最悪の事態を想定して準備をしました。 先日、休日奉行ぶりを報告しましたが、あれは長年の試行錯誤の上に完成したお出かけシステムで、最初はああスムーズにはことは運びませんでした。 例えば私が週末にどこかへドライブへ行…

つっぴ君と いじわる奉行

つっぴ君は、まごうことなきSだったので、私や猫はきめ細やかないじめをしばしば受けました。 立っていれば足を踏みますし、寝ていれば額の皮をぐいーっと親指などで押し上げ、眉毛を変な角度にしますし、思い出したように「すしたろうって言ってみ」と命じ…

つっぴ君と よい言霊使い

つっぴ君は「なかよし」という言葉が好きでした。 よく「なかよしー」とか「なかよしの証拠ー」などと言っては、猫をかまっていました。 喧嘩をした時も、すぐに「なかよしー」と言って仲直りをしてくれました。 いい大人が喧嘩をするわけですから、双方、そ…

つっぴ君と 休日奉行

つっぴ君は、休日起きだすと、まずソファに座り、コーヒーを飲み、テレビや新聞を読んでいました。そこへ「今日のご予定は?」と私が話しかけると「オケカラ」「何時?」「1時半」と答え、1時半にカラオケに出かけることが決まるのです。行き先や出かける…

つっぴ君と 家内安全の気配り

つっぴ君と結婚して、まず驚いたのは、つっぴ君が休日でも朝起きると綿シャツとジーパンに着替えることでした。きちんと着替えた上で、ごろごろとか、だらだらとかするのです。私は外出するのでなければ一日パジャマでかまわないタイプですので、お互いに「…

つっぴ君と 師匠としての適性

つっぴ君は、人に何かを教えるのが、たぶん上手でした。 そういう場合には、内容や説明の方法、手順などの準備をし、一から積み上げるように説明していくのが、つっぴ君のスタイルでした。確実に正確に伝えることを大事にしていたと思います。 相手への責任…

つっぴ君と よみがえるローバー

つっぴ君の 遺したローバー。 お義父さんを乗せてエンストしたローバー。 先日、修理に運ばれてゆきました。 そもそもローバーはすでに消滅した車だそうです。 つっぴ君が英国紳士になってしばらくすると、ローバーが確かBMWに売られたり、英国の意地で買い…

つっぴ君と 季節のうつろい

つっぴ君は、日本の四季を4つとは感じていなかったようです。 朝、必ずいれていたコーヒーは4月頃から11月頃までアイスコーヒーでした。つっぴ君がホットでコーヒーを飲み始めると「あぁ、冬が近いな・・・」と思ったものです。 コーヒーがアイスである…

つっぴ君と 大きな古時計

高校生の頃、つっぴ君はこの歌が好きと言っていました。 大きなのっぽの古時計、おじいさんが亡くなったら止まってしまった時計の歌です。 平井堅がカバーした頃、つっぴ君がカラオケで歌いました。ああ、そういえば・・・と思い出せば、よくできた奥さんだ…

つっぴ君と 優れた言語感覚

つっぴ君は、たいへん優れた言語感覚を備えておりましたが、いかんせん口数が少なく、その才能は主に「暴言」として発揮されていました。実家の猫に「下手なロボットみたい」と言ったこともそうですし、私の写真データに「うど似」とキャプションをつけたり…

つっぴ君と うちの母

つっぴ君は、なかなかの親孝行ものでした。 うちの家族はふだんからとてもよくしてもらっていましたが、なかでも、うちの母のことはたいそうかわいがっていたのです。 「泡がたってるコーヒー飲んだの!すごくおいしかったの!また飲みたいわ」と母が言えば…

つっぴ君と 猫たち

つっぴ君は結婚するまで、ちゃんとペットを飼った経験はありませんでした。 一度だけモルモットだかハムスターを部屋に隠していたことがあったそうですが、すぐに亡くなったと聞いています。 私の家には途切れることなく猫がいました。庭に集うだけの猫もい…

つっぴ君と キングダム

つっぴ君のいろいろなコレクションをディスプレイするのにコレクションケースを注文していたのですが、ついに到着しました。 フィギュア、モデルガン、LPです。 本棚と食器棚には、いつかコレクションケースの主にならんとするフィギュアが、来るべき下克上…